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クラン総会(最終回) Written by ウエモティ 1日目(2009/05/29) 21 00 - 24 00 2日目(2009/05/30) 21 10 - 23 20 最終回クラン総会が開催されました。 ◆参加者(敬称略) 1日目:ウエモティ、蜜柑の果実、Latias、如月白雪、(^・x・^)フフリ、紅雀隊長、ちゃくら 2日目:1日目の参加者、嘩音、まどたか、tasya 概要 第6回ではなく最終回であるのは 何があったのか マスター辞任、クラン脱退のお願い そしてALは再出発を図る 第6回ではなく最終回であるのは クランにとって大きな変化があり、この総会が終わり次第クランは新たな段階を迎えることになると思われたので、この総会は最終回になると位置づけました。 何があったのか いつからかクラン内の個人間で、お互い不満に思えることが積み重なってきました。 その不満をどうにか解消しようと努力はしたようですが、それは叶わず脱退するメンバーが出ました。 それがリーダーのAIIであり、それに納得できない初菜も脱退しました。 それを契機にマスターである自分は、ALというクランを見つめなおしました。 このクランは昨年末に産声をあげ、2月15日に自分が引き継いでからもメンバーのみんなの手によって成長し続けてきました。 でも成長して行くにつれて、みんなが平穏であるために足並みを揃える、これはしてはいけないという「見えない縛り」を感じるようになってきました。 クランを楽しむには最高の環境だと思います。だけど、息苦しく感じる。 そのため、その時期仕事の環境が変わり忙しかったことも重なり、INは少なくなりました。 一方、AIIと初菜は新しいクランに入ったそうで、そのポリシーを聞くと“LHを純粋に楽しむ”上では素晴らしいと感じ、そちらに移籍したい気持ちが大きくなりました。もちろん、AIIがほしともである理由も大きかったですが。 マスター辞任、クラン脱退のお願い というわけでマスター辞任、クラン脱退をさせてくださいということになりました。 こんな大変な状況の下、逃げるように見えても仕方がない、申し訳ないと思います。 自分が脱退しようとすると、責任を感じた他のメンバーが脱退しようとしました。 ですが色々話し合った結果、自分が脱退するのがまだ一番いいということになりました。 そしてこの申し出をみんなに聞いたところ、仕方がない、止めることはできないということで許可をいただきました。 そしてALは再出発を図る マスターがウエモティであったAL第2期は終わりを告げ、新しい体制でのALを迎えることになります。 これからどうなっていくのかは今はまだ決まってませんが近々話し合うそうです。 無責任な立場で申し訳ないのですが、新生ALの繁栄を願っております。 今までALに居れて本当に楽しかった。 ALに居た時の思い出は宝物です。 みんなの協力なしではここまで来れなかった。本当にありがとう。 このページへのコメントは以下へどうぞ☆ まにちゃさんとの決戦があるので…都合が悪いのです。 -- らてぃ (2009-05-27 00 45 17) 18時から神戸で、オリックス対横浜があるので…行ってきます…♪ -- らてぃ (2009-05-27 00 46 00) ∑いつのまにか私との決戦に・・・w ま、負けない!! -- まにちゃ (2009-05-28 13 15 42)
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きみがあしたのレスキューフォースだ 最終決戦── 俺たちレスキューフォースは力を合わせて、 物凄い超災害を爆鎮した。 あれからもうひと月。 新たな超災害も起こらず、 俺たちはのんびりした毎日を過ごしている。 青空の下。 輝(ひかる)、響助(きょうすけ)、レイ、寿里(じゅり)がロードワークを終え、一息つく。 響助「平和だね~」 輝「ですね~」 そして 新しい一歩を踏み出すときがきていた レスキューフェニックス内。石黒隊長が、輝たちに新入隊員の資料を見せる。 石黒「これが、来週赴任する新人たちだ」 響助「ほぅ、ほぅ。はぁ~、俺の方がイケメンだな」 寿里「あぁ~ツインテール! 私の真似っこ!」 レイ「あんたたちねぇ……」 輝「そっかぁ、こいつらが俺の後輩になんのかぁ~」 総司令「でも本当にいいの? 陣雷、香月、白木隊員」 響助「はい。よぉく考えて決めたことなんで」 レイ「私たち、レスキューフォースを卒業します」 寿里「でも、レスキューの道を卒業するわけじゃありません。新たなチャレンジです!」 石黒「恭介は、一消防隊員として地方の消防署に」 恭介「はい」 輝の肩を叩く恭介。 恭介「俺は消防、お前は爆鎮。ま、ちょっと地味な感じにはなるけど、災害と戦うっていうのは一緒だ。俺は俺のやり方で、町のみんなと一緒にがんばってみるさ」 輝「先輩っ……!」 響助「泣くなよ」 石黒「レイは、レスキュー訓練学校の教官に」 レイ「はい。後輩たちの育成に、全力を尽くす所存であります」 石黒「そして寿里は」 寿里「はい! ナンシーの助手になるであります! 未来の総司令めざして。 ……あれ? なんでみんな目ぇそらすの?」 響助「まさか本気だったとはな……」 輝「だ、大丈夫ですよ! 寿里さんなら絶対になれます!」 寿里「ありがと、ヒカルン♪ 私がんばる! がんばるよ!」 総司令「あの~白木隊員? 一応言っとくけど、公的な場では『ナンシー』じゃなく『総司令』って呼んでもらえるかしら?」 石黒「とにかく、この5人で働くのも残りわずかだ。みんな、気を引き締めるように」 一同「はい!」 消防庁の研究室。 機能停止して保管されていたマールたちネオテーラ3幹部が、ゆっくりと起き上がる。 マールたち「マー・エン・サマ……」「ゴ・ン・ス……」「ザン・ス……」 とある小学校。 レスキューフォースが、防災訓練に訪れている。 輝が、校庭に停められたレスキューストライカーの傍らで、生徒たちと共に準備を進めている。 生徒「輝さん、消火器ここに置くね」 輝「おぉ、サンキュ」 生徒「でも、でっけぇなぁ~レスキューストライカーって。本当にカードで動くの?」 輝「おぉ! あとでじっくり見してやるかんな」 生徒「やったぁ!」 石黒たち一同は、校内で女性教師と打合せをしている。 教師「えっと、お昼休みが終ったら、まずは生徒たちを体育館に集め、隊長さんから防災の心がけを……」 石黒「先生、そう緊張なさらずに」 教師「はぁ。いえ、でも、こんな生徒の少ない学校に、まさか本当にレスキューフォースの方々がいらっしゃるなんて……」 レスキューコマンダーの通信音。 石黒「失礼します。……!?」 恭介「どうしたんです?」 石黒「停止したはずのネオテーラ3幹部が、沖浦ラボから脱走したそうだ」 恭介「え!?」 石黒「行方はまだつかめていない……」 3幹部は偶然にも、その学校の裏庭へと迷い込んでいる。 シーカ「サ、サーン、本当にここで……」 マール「エネルギー、じゅ、充電できるの?」 サーン「うーん…… ちょい待ち。確かに…… 反応が…… うーん、あ、ここザンス。この中にきっと、マーエン様の置き土産が……」 シーカ「これでゴンスか?」 目の前の布包みを開く。 中にある装置から、不気味なガスが吹き出す。 給食室で、給食のおばさんが料理の準備をしている。 「次は、コロッケを揚げて……」 ガスが漂ってくる。 そのガスを吸ったおばさんの目に映ったものは、調理場が火に包まれた光景。 「わぁ、わぁ~!? 火事よ、火事! 誰か来て~!」 おばさんが大慌てのあまり、壁にぶつかって気絶して倒れてしまう。 校庭にいる輝たちも、ガスに包まれてゆく。 石黒たちも、窓の外に漂うガスに気づく。 恭介「何だ、あれ?」 石黒「輝、応答せよ。──駄目だ、反応がない」 レイ「私が様子を見て来ます」 石黒「とにかく、あのガスの正体を確かめなければ。ウェーブサーチ、パワーサーチ、発進!」 音声『ウェーブサーチ パワーサーチ スタートアップ』 レスキューストライカーから、ウェーブサーチとパワーサーチが発進する。 校庭に立ちすくむ輝のもとへ、R3が駆け寄る。 R3「みんな、大丈夫!?」 輝の目に映った光景は、地響きを立てて歩いて来る、巨大なR3の姿。 輝たち「わぁ~っ!?」 R3「ちょ、ちょっと!?」 輝たちが、慌てて逃げ出す。 R3のもとへ、R2たちからの通信が届く。 R2「R3、ガスの正体がわかった」 R3「え?」 R2・R4「そのガスは吸っても命に別状はないらしい。ただしその代わり」「人間をすごく怖がりにして、大げさな幻を見せるんです!」 R3「え……?」 R4「たとえば、そう。今のヒカルンには、ちょっと風がビューっと吹いただけでも」 巨大台風のイメージ。 R4「……ってくらい、超おっかなく見えちゃうはず」 R3「一体誰がそんなものを?」 R2「ひょっとしたら、逃げ出したマールたちの仕業じゃないか? とにかく、そんなふうにみんなが取り乱したら、あっという間に二次災害が!」 非常ベルの音が響く。 R5「その心配が、現実のものになりつつあるぞ!」 給食室では、鍋に入った油が引火し、大きく燃え上がっている。 R5「先生は、教室にいる子供たちを、風上にある体育館に避難誘導してください」 教師「は、はい!」 R5「R2はボヤの消火」 R2「はい」 R5「俺とR3は、取り残された子供、および輝を捜索」 R3「はい」 R5「そしてR4。お前は」 R4「レスキューストライカーに常備されてる薬品で、ガスの中和剤を作ります」 R5「うむ。セーブ・ザ・チルドレン。レスキューフォース、緊急出場!」 R2たち「了解!」 生徒たちは教師の指示のもと、体育館へ避難する。 「みんな落ち着いて。怖くないからね。ゆっくり、走っちゃだめよ」 輝「はぁ、はぁ……どうしちゃったんだ、俺?」 逃げ惑った末、輝が給食室にやって来る。 鍋から立ち上る火が、輝の目には、巨大な炎の怪物のように見える。 輝「わぁぁ──っ!?」 その声に、少年2人が気づく。 輝が大慌てで、逃げ出して行く。 少年たち「あれ、お兄さん?」 輝「わ、わぁ、超火災発生!! 誰かぁ──っ!!」 少年たち「なぁ、今逃げてったのって、ひょっとして」「レスキューフォースの人? ……あ!?」 倒れている給食のおばさんと、鍋から立ち上る火。 「おばさん、大丈夫!? とにかく火を消さなきゃ。行くぞ」「おぅ!」 少年たちが備え付けの消火器を手にする。 ガスが少年たちを襲い、彼らの目にも鍋の火が、怪物のように映る。 「わぁぁ──っ!?」 R2が駆けつける。 R2「君たち、落ち着いて!」 少年たち「やだぁ! 怖いよ! 火がぁ!」 R2「(駄目だ……薬がまだできていない以上、この子たち自身の手で恐怖に打ち勝ってもらうしか) 大丈夫! あんな奴、全っ然怖くないぞ。一緒にやっつけちゃおう。はい!」 少年たち「え……?」 R2「まずはこうやって、消火器の安全栓を抜くんだ」 R2が、少年たちの手を消火器に添えさえる。 R2「よぉし、次はホースを火に向けて、レバーを強く握り締める。消火器ホエールインパクト、発動!」 少年たち「わぁぁ──っっ!!」 少年たちが無我夢中で、消火器を放つ。 鍋の火が消火液を浴び、鎮火する。 R2「よし、爆鎮完了!」 少年たち「よっしゃあ!」 R2「偉いぞ、2人とも!」 少年たち「でも、僕たち、なんであんなに……」「怖がってたんだろ? ……はっ! 僕、さっき見たよ! レスキューフォースの格好した人が、あっちに逃げてった!」 R2「本当に?」 給食のおばさんが意識を取り戻し、起き上がる。 おばさん「あぁ~、痛痛痛……私、何してたんだろ……?」 R2たち「給食の、おばちゃん?」 R2が輝を捜し回る。 R2「輝! このあたりにいるのか!? いるなら返事しろぉ! 輝──っ!」 輝は校内の片隅で、小さくなっている。 輝「本当、どうしちゃったんだ、俺……? 災害が、怖くて怖くてたまらない……!」 R5は教師と共に、生徒たちの避難誘導にあたっている。 教師「ゆっくりね」 R5「みんな、落ち着け。ハンカチを口に当てて、姿勢をできるだけ低くして進むんだ」 R4は中和剤の調合のため、理科室へ入る。 室内に人影。 R4「大丈夫?」 それは人ではなく、理科室の人体模型。 R4「わぁ──っ!?」 その声に驚き、2人の少女が飛び出す。 少女たち「きゃぁ──っ!? あ、レスキューフォースだ!」 R4「逃げ遅れたのね。すぐに避難を」 少女たち「ねぇ、それは?」 R4「悪いガスをやっつけるお薬よ。今から作るのよ」 少女たち「私たちも手伝う!」 ガスを吸ってしまった少年が、校庭を逃げ惑う。 「怖いよぉ!」 R3が駆けつけ、少年を抱き上げる。 少年「わぁ! 誰か、助けてぇ!」 R3「ねぇ、もう1人の子はどこに行ったの? 教えて」 少年「怖いよぉ! 助けて、助けてぇ! 怖いよ!」 R3「とにかく安全な場所へ…… あ、輝!?」 輝が怯えきった様子でやって来る。 彼の目には、R3の姿が、レイが巨大な赤鬼のように見える。 輝「赤鬼──!?」 R3「あ、あいつ!? 失礼しちゃうわね……」 少年「怖いよ、誰かぁ! 助けてぇ!」 R3「うるさい!」 一方で三幹部は、校舎の屋上に迷い出ている。 サーン「うーん、バッテリーかと思ったら、あんな失敗作が捨ててあるとは……」 シーカ「もう、駄目でゴンス……」 マール「しっかり! きっとまだどこかに、残された秘密基地があるわ。そこでマーエン様が……あ!」 屋上の隅に、1人の少女がうずくまっている。 少女「来ないでぇ! おばけ!」 三幹部「え? その髪型、そのお声……」「もしや……」「あなた様は」「マーエン様!?」 少女のツインテールの髪がマーエンの姿に見え、三幹部が少女に近づく。 少女「きゃあっ!?」 三幹部「マーエン様~」 少女が怯えて、柵を乗り越える。 少女「来ないでぇ!」 サーン「い、いけない。すっかり怯えていらっしゃるザンス。私どもレスキューなんてしたことないザンスし……」 マール「レスキュー!?」 三幹部「あ!?」 レスキューストライカーが、眼下の校庭に停められている。 マール「レスキューフォース!?」 R4は理科室で、少女たちと共に中和剤の調合を進める。 少女たち「はい」 R4「ありがと。……よし!」 輝は校内を逃げ惑っている。 輝「はぁ、はぁ……また逃げちゃった! こんなじゃ俺、レスキュー隊員失格だぁ……」 マール「いたわぁ!」 三幹部が輝を見つける。 輝「今度は黒鬼だぁ──!」 マール「あんたの出番よ、レスキューフォース!」 輝「助けてぇ──!」 三幹部が輝を抱え上げ、無理やり屋上へ運んで行く。 屋上の淵の柵の向こうで、少女が怯えきってうずくまっている。 輝「助けてぇ──! ……え!?」 マール「お願い、マーエン様を助けて……」 輝「ママ、マーエンって、あれは……」 三幹部「は、早くするザンス……」「私たち……もう……」「エ……ネルギー切れで……ゴンス……」 輝「お前ら……命がけで?」 少女「誰かぁ! 助けて!」 輝 (そうだ。俺が今までずっと、レスキューを続けて来られたのは……) 今までのレスキューの数々の場面、大勢の人々の笑顔が輝の脳裏をよぎる── R4「中和剤、レスキューストライカーにセットしました」 R2「もうかよ!? やけに早ぇな」 R4「子供たちが手伝ってくれたおかげよ」 R5「うむ。あとは発射してガスを消すだけだが」 R3「あっ! 見て、あれ!」 一同が屋上を見上げる。 輝が柵を乗り越えている。 少女「来ないでぇ!」 輝「……大丈夫…… 怖くない、怖くないよ! はぁ、はぁ……」 輝が思わず眼下を見る。 ガスの効き目で、高層ビルのように、地上が遥か下に見える。 輝「わぁぁっ!?」 R3「はっ、輝!?」 R3が助けに向かおうとするが、R5が制する。 R5「黙って見ているんだ」 R3「……はい」 輝が勇気を振り絞り、柵をつかんで姿勢を立て直す。 輝「うぉ──っ!! 待ってろ…… あと2メートル! はぁ、はぁ…… 今、助けてやるからな!」 R2「輝……! 輝「はぁ、はぁ…… あと1メートル!」 R2「……がんばれ!」 輝「はぁ…… はぁ……」 輝が息を切らしつつ、少女に近づいてゆく。 そしてついに、その手が少女に届く。 輝「もう大丈夫だ!」 輝が少女を抱き上げ、無事に屋上に戻る。 R2たち「よっしゃ!」「やったぁ!」 輝「ケガはないか?」 少女「うん! ありがとう、助けてくれて」 輝がR1のヘルメットをかぶる。 R1「しっかりつかまってろよ!」 少女「うん!」 三幹部は動かなくなり、床に転がっている。 R1「みんな……ありがとう!」 R1が少女を抱き、校内へと駆け下りて行く。 マール「本当は…… わかってた…… もうマーエン様は、どこにもいないって…… でも……」 シーカ「こんな気持ちになる……なら……」 サーン「レスキューも案外…… 悪くないザンス……」 R1がR2たちのもとへ。 一同「R1!」 R1「要救助者1名確保! レスキュー完了!」 R2「あぁ、よくやった。見てたぜ!」 R5「いや、まだ完了などしていない」 R1「え?」 R5「あのガスを消さねばならん」 ガスが怪物のごとく、空中に立ち込めている。 R5「中和剤は完成し、もうレスキューストライカーに積んであるんだ」 R1「ファイナルレスキューを要請します!」 R5「ファイナルレスキュー承認! 爆裂的に鎮圧せよ!」 R1「了解っ!」 一同「行っけ──R1!」「やっちゃえ!」「ぶちかませぇ!」「気合入れろぉ!」 レスキューストライカーにR1が乗り込む。 R1「ターゲット・ロック!」 音声『ターゲット・ロックオン』 R1「ファイナルレスキュー・ウォーターキャノン発動!」 音声『ウォーターキャノン』 空を埋め尽くすガスに、レスキューストライカーのウォーターキャノンが炸裂する。 ガス雲が凍結し、崩壊してゆく。 R2たち「よっしゃぁ!」「やったぁ!」 R1「やったぜ!」 ヘルメットを脱いで素顔を晒した輝や響助たちのもとへ、学校の子供たちが駆け寄る。 子供たち「レスキューフォース──!」「ありがとう!」「ありがとう!」 響助「輝。離れ離れになっても、俺たち5人はずーっとチームだ。何かあったら、いつでも呼べよ」 寿里「だよ。一人前になったつもりでも」 レイ「私らにとっちゃ、輝はずっと後輩なんだから」 輝「ありがとうございます!」 石黒「みんな、ありがとう。君たちのおかげで無事に災害を鎮圧できた。今日の気持ちを忘れずに、大人になってくれ。そうすれば……」 輝「うん。みんなも未来の、レスキューフォースだ!」 子供たち「やったぁ──!!」 響助「よーし! じゃあみんなで、あの言葉を言おう!」 レイ「知ってるよね?」 寿里「せ──の!」 一同「爆鎮完了──っっ!!」 後日、とある消防署。 署長が署員一同に、新入隊員を紹介する。 署長「諸君。今度新しく、この瀬戸浦消防署に配属された……え──名前、何ちゅうたかいな?」 恭介「陣雷恭介です。よろしくお願いします!」 レイは教官として、後進たちの訓練にあたっている。 レイ「チロリアン訓練、始め!」「セーラー渡過訓練、始め!」 仕事を終えたレイが、第47話で交流した父子家庭の徹平親子と共に、夕食の買物。 レイ「よぉし、今日はカレーに決めた!」 徹平「い、いいけど……なら、僕の方が上手じゃん?」 徹平の父「こーら。僕は……好きですよ」 寿里は、総司令の補佐を務めている。 寿里「レイさん、ずるぅい! 自分ばっかり幸せになって……!」 総司令「白木補佐官、手が止まっ・て・る」 寿里「はい……」 総司令にお茶を差し出したのは、なんとマール。 サーンとシーカも、司令室の掃除に精を出している。 マール「本当に大変ですわねぇ、出来の悪い部下をお持ちになると。総司令様、このたびは我々を見習いとして拾って頂き、まことにありがとうございます」 サーン「ちょっと、出来が悪いって」 シーカ「どういうことでゴンスか!?」 総司令「ふふっ、Take it easy!」 マール「あんたたちのことよ!」 寿里「なんで私の周りは、こんなんばっか……?」 輝 (で 隊長と俺は……) 石黒「セーブ・ザ・ライフ。レスキューフォース緊急出場!」 レスキューフェニックスからの石黒の指示で、R1が災害現場へ走る。 新入隊員たちからの通信が届く。 通信「R1!」「先輩、次の要救助者は?」 R1「ポイントX01だ! クラッシャーを忘れんな!」 通信「はい!」 R1が、倒れている人のもとへ駆け寄る。 R1「大丈夫ですか!?」 輝がレスキューを終えて帰還た、司令室を見渡して想いを馳せる。 デスクの上には、ネオテーラとの最終決戦後に仲間たちと撮った記念写真がある。 でも気持ちは 今もあの日と変わらない。俺たちは今日も世界中の災害現場を飛び回っている。超災害との戦いは まだまだこれからだ!「トミカヒーロー レスキューフォース今まで、ありがとう!」 そして、物語は「トミカヒーロー レスキューファイアー」へと続いていく…。 おわり
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破裏拳(はりけん)ポリマーの最終回 破裏拳ポリマーこと鎧 武士(たけし)は、警視長官の鬼虎こと、実父・鬼河原(おにがわら)虎五郎に連れ出されてしまった。 ポリマーとなるためのヘルメット、ポリメットは手元にない。 ポリメットの秘密を知るのは、車探偵長の飼い犬、男爵のみ。 男爵 (武の奴、とうとう鬼虎長官に見つかっちまって、無理やり連れてかれちゃった。これから一体、どうなんのかねぇ?) 武士と鬼虎長官を乗せた車が夜道を行くが、突然の急停車。 犯罪組織・海亀党の兵士たちと、そのスパイのコウモリ男が立ち塞がっている。 コウモリ「待っていたぞ、破裏拳ポリマー! 最後の決着をつけてやる!」 海亀党「おとなしく出て来い!」 武士たちが車を降りる。 鬼虎「自分たちのほうからノコノコ出て来るとは、いい度胸だな。海亀党のバカどもめ!」 コウモリ「強がりはやめろ、やめろ。破裏拳ポリマーの命も、今日限りだ」 鬼虎「ポリマー、ポリマーと、さっきから一体、何を言っとるんだ、お前たちゃ?」 武士「ポリマー? えっ、どこ?」 コウモリ「すっとぼけるのはやめろ! お前の正体は、この俺がちゃんと知っとるわい!」 鬼虎「ハッハッハ! いやぁ、このわしが破裏拳ポリマーに間違えられるなんて、光栄じゃのう! わしって、そんなにカッコいいかのぉ?」 コウモリ男が武士に詰め寄る。 コウモリ「破裏拳ポリマー、とぼけていないで正体を現せ」 鬼虎「た、武士がぁ!? バカなことを言うな! これはわしの倅の武士だ!」 コウモリ「こいつは面白い。親父も息子の秘密を知らなかったわけか。どうした? オヤジの目の前でポリマーに転身してみろ」 武士 (こいつら、本当に俺の正体を見破ったのかな? こいつは面倒なことになったぞ) コウモリ「さぁ、どうした? 親父の前でポリマーになってみるがいいぞ」 武士「フン! どこにそんな証拠があるんだい? いい加減にしてくれよ」 コウモリ「とぼけんのもいい加減にしな! まぁいいさ。やれ!」 鬼虎「た、武士!?」 ポリマー最後の決戦 一方の車探偵事務所。 途方に暮れている車探偵長、テル、そして男爵。 車「出るのは溜め息ばかり……」 テル「武士がいなくなったら、なんだか寂しくなっちゃったわね」 車「鬼虎の計略にまんまとハメられた、この俺が馬鹿だったよ……」 テル「そうよ。家出するなんて、よっぽどの深いわけがあるはずだわ。それを探偵長ったら」 車「……だ、だって、鬼虎の奴が重要犯人だなんて言うもんだからして、つい」 テル「ねぇ、探偵長。連れて行かれるときの武士の顔、見た? すごく嫌がってた」 車「そりゃそうさ。武士はこの偉大なる名探偵、車 錠様の助手となって大いに腕を磨き、鬼虎の鼻を明かそうとしていたに違いないんだからな!」 テル「そうよ! 結果的には、探偵長が武士の夢を壊したのよ」 車「あぁ~、そうか! 将来を背負って立つという少年の偉大な夢を、俺は壊したのか!? 許せよ、武士……」 テル「それじゃ、すぐ武士を奪い返しに行きましょうよ! 探偵長、それが武士に対するせめてもの思いやりっていうものよ」 車「よし、行こう!」 鬼虎長官の部下のデレット刑事が現れる。 車「あら、どうしたんですか?」 デレット「長官と武士くんが、海亀党に連れ去られたんだ」 テル「何ですって!?」 車「だから武士は、ここに置いとけばよかったんだ! バーロー!」 デレット「引き渡したのは君だよ!?」 テル「早く海亀党から、2人を助け出さなくちゃ!」 デレット「あぁ、それが奴らの隠れ家どころか、手掛かりがまったくなくて、それで、ここに来れば何かつかめるんじゃないかと思ってね」 車「うぅむ、それは困ったな。いくら俺が名探偵でも、隠れ家がわからんとなると手が出せんわ」 男爵 (ポリメットを届けようにも、これじゃどうしようもないや。武士の奴、ひどい目に遭ってるだろうなぁ……) 海亀党のアジトでは、海亀党将軍とコウモリ男のもと、武士が水ぜめの拷問に遭っている。 鬼虎「武士! 大丈夫か、武士!? がんばれ! 負けるんじゃないぞ! 武士……」 将軍「苦しむがいい、破裏拳ポリマーよ。そろそろ正体を現してはどうだ?」 鬼虎「この、わからず屋のトンチキ野郎! わしの倅だと言っとるのがわからんのか!? 倅に触るな! 痛めるなら、このわしをやれ! 倅には何の罪もないんじゃ! 武士、今にポリマーが助けに来てくれるぞ!」 コウモリ「そいつは無理だ。ポリマーはここにいるんだからな!」 鬼虎「ふざけるな! 今までもピンチのときには、必ずポリマーが助けに来てくれたんじゃ! 今にほえ面かくなよ!」 コウモリ「そしたら仕返しに秘密兵器を使って、世界をあっと言わせてやるわい!」 鬼虎「わかったぞ! お前たち、アイアンショット博士から奪ったシラン元素を、そんなものに使おうとしていたのか!?」 将軍「今頃わかったか。地獄へ送る前に、秘密工場を拝ませてやるとするか」 海亀党を乗せた巨大メカが、武士たちを捕えたまま出発。 アジトが爆破される。 将軍「これで、わが海亀党の手掛かりはなくなった。ところでコウモリ、あいつは本当にポリマーなのか?」 コウモリ「はい、間違いありません。私がこの目で、確かに見たんですから」 将軍「しかし、あれだけ痛めつけられても、転身しそうなもんじゃが」 コウモリ「そこが破裏拳ポリマーの手です。油断すれば、こっちが危ないですぜ、将軍」 将軍「お前が見たときと今と、どこか違うところはないか?」 コウモリ「違うところ? ──あっ、そうだ! あのとき奴は確か、ヘルメットをかぶってましたぜ」 将軍「ヘルメット?」 コウモリ「はい、間違いありません。奴はあのとき、赤いヘルメットをかぶってました」 将軍「うぅむ、そのヘルメットに転身の秘密が隠されているのかもしれんな」 コウモリ「恐らく、あの探偵事務所に置きっぱなしかと思いますが」 将軍「行け、コウモリ! そのヘルメットを手に入れれば、破裏拳ポリマーかどうか、はっきりする」 コウモリ「はい、必ずや盗み出してご覧にいれます! お任せを!」 夜の車探偵事務所に、コウモリ男が忍び込む。 部屋では、車探偵長と男爵が眠っている。 テーブルの上にはポリメットが置きっぱなし。 コウモリ (あれだな。フフフ) コウモリ男が、ポリメットをまんまと手に入れる。 車「俺は車だぁ~!」 コウモリ男が寝言で驚いた拍子に、ポリメットを床に落とし、その音で男爵が目を覚ます。 コウモリ「しまった!」 男爵「ウ──ッ、ワンワン!」 コウモリ「くそぉ! このワン公め、ジャマする気か!?」 ポリメットを拾って逃げようとするコウモリ男に、男爵が飛びかかり、その拍子にポリメットが男爵の頭にかぶさる。 男爵 (こいつめ! ポリメットを盗みに来たところを見ると、武士の行方を知ってるな?) コウモリ「よこせぇ! 待て待てぇ!」 男爵は部屋を逃げ回りつつ、車探偵長の体を踏みつける。 男爵 (起きろ、起きろ! ボケ、マヌケ!) 車「ぎゃあっ、痛ぇっ! ──あれ、あんた誰? 何の用? むっ、もしかして海亀党の仲間だな!? どんなにグッスリ寝ていても、針の音だけで目を覚ます名探偵・車 錠様の事務所に忍び込むとは、いい度胸だ!」 そこへ、テルも顔を出す。 テル「何を騒いでるの、探偵長? ……あら?」 コウモリ「くそぉ、出直してくるぜ!」 車「逃がすもんか! テル、逃がすな! 待てぇ!」 夜道を逃走するコウモリ男を、車探偵長たちが追う。 車「待てぇ! 俺に睨まれて逃げられた者は、1人もいないんだ! あきらめろぉ~っ!」 突如、コウモリ男が立ち止まる。 車「やい! 逃げようったって、もうダメだ。神妙にしろい!」 コウモリ「それはこっちの言うセリフだ。そのワン公のかぶってるヘルメットを渡せぃ!」 車「黙れ! さぁ、武士と長官の居所を喋ってもらおうか!」 地面を突き破り、海亀党の巨大メカが出現する。 車「出たぁ~っ!?」 さらに、海亀党の兵士たちが無数に降り立つ。 車「出たぁ! 逃げろぉ~!」 逃げ出そうとした車探偵長、そこにはデレット刑事と警官たち。 車「あっ、デレットさん、こんばんは」 デレット「海亀党め! やはり現れたな! 今日こそ、長官たちのところへ案内してもらうぞ!」 コウモリ「えぇい、ワン公のかぶってるヘルメットを奪えぃ!」 警官たちと海亀党の銃撃戦が始まる。 コウモリ男は男爵を追い、テルに突っかかる。 テル「きゃあっ!」 コウモリ「さぁ、ヘルメットをよこせ!」 テル「あっち行って! そんな顔、見たくないわ! 気持ち悪~い!」 海亀党「あっちだ! ヘルメットを奪え!」 男爵 (武士、待ってろよ) 警官たちの銃撃の嵐で、海亀党は身動きが取れない。 その隙に、男爵は海亀党たちから隠れつつ、彼らの巨大メカに忍び込む。 コウモリ「畜生! あのワン公め、逃げやがったな? 退けぇ!」 海亀党たちが巨大メカに乗り込む。 車「あっ、逃げるぞ! 卑怯者ぉ!」 すかさずテルがメカ目がけ、電波発信機を投げつける。 巨大メカが飛び立ち、夜空に消える。 車「う~む、残念、取り逃がしたか」 テル「大丈夫。行先は探知機が知らせてくれるわ」 車「偉いっ! さすがは俺の助手だ!」 テル「でも、海亀党がなぜ武士のヘルメットを狙ってきたのかしら?」 車「うぅむ、こいつはおかしいな。そういえばヘルメットは、確か男爵が…… あれっ? そういえば男爵の姿が見えないな?」 テル「どこ行ったのかしら?」 車「おぉ~い、男爵ぅ~!」 テル「まさか…… あの中じゃ!?」 巨大メカが、海亀党の兵器工場に到着する。 通路では武士と鬼虎長官が、海亀党たちに連行されている。 男爵 (武士、待ってろよ) 巨大メカから降りた男爵が武士を追おうとするが、目の前で扉が閉じてしまう。 将軍「この大馬鹿者め! それでは、あの小僧が本当に破裏拳ポリマーかどうか、わからんではないか!?」 コウモリ「申し訳ありません、将軍…… でも、あれだけ必死にヘルメットを守り通した奴らです。あのヘルメットが破裏拳ポリマーになる、その秘密を持ってることに間違いありません。どうです? 面倒だからいっそ、一思いに……」 将軍「うぅむ、怪しい奴は消すに限るな。よし、今夜中に2人を始末しろ!」 コウモリ「はい、お任せを」 武士と鬼虎長官は、牢屋に閉じ込められる。 鬼虎「お前にやっと逢うことができたと思ったら、この始末じゃ。残念だ……」 武士「それより、シラン元素を使った恐ろしい兵器を、この工場で造ってるんだ。なんとかしなきゃ」 鬼虎「わしたちがここにいることは、誰も知らんのだ。助かりっこない」 武士 (歳とったなぁ…… 昔の親父は、もっと迫力があったけどなぁ) 鬼虎「なぁ、武士。さっき海亀党の奴ら、変なことを言っとったな?」 武士「変なことって?」 鬼虎「ほ、ほら、つまりお前が、その何ちゅうか、『破裏拳ポリマーだ』とか何とか……」 武士「あぁ、そんなこと言ってたね」 鬼虎「それで? お前はその、まさか……?」 武士「あぁ、そう言えばポリマー、助けに来てくれないなぁ~?」 車探偵長たちとデレットたちは、テルの探知機の電波を追い、ヘリコプターで武士たちの居場所を捜す。 テル「間違いないわ。この火山の中から発信してる」 ヘリコプターが火山火口へと降下し、工場に到着する。 格納庫に、海亀党の巨大メカがある。 車「いたぞ! やっぱりここだ。こっちだ!」 2人の見張りに守られている牢屋。 車「うぅむ、あそこが怪しいぞ。テル。香水を持ってるか?」 テル「あるわよ。どうするの?」 車「いいから貸してみろ」 テルの香水を、車探偵長が愛用の拳銃型水鉄砲に入れる。 テル「何すんの!? 高いのよ、その香水。水鉄砲の中に入れるなんて、もったいないでしょ!?」 車「みみっちいこと言うな! 金持ちの娘にしてからに。見てろ。行くぞ!」 牢屋の前に飛び出した車探偵長が、水鉄砲で見張りたちの顔を一撃。 香水で目が染みて苦しむ見張りたちを、当て身で気絶させる。 車「これで良し」 武士「探偵長!」 鬼虎「よくここがわかったな!? ヘボマヌケにしちゃ、上出来だ!」 デレット「長官!」 鬼虎「おぉ、君も来てくれたのか? よくやった!」 車「一つだけ断っておきますが、この場所を突き止めたのは、あくまでもこの車 錠様ですぞ。感謝してもらいたいですなぁ、長官」 鬼虎「おぉ、そりゃどうもありがとう。海亀党の奴らが嗅ぎつけて来んうちに、早くここから出してくれたら、もっと感謝するんだがね、車くん!」 見張りから奪った鍵で、牢屋が解き放たれる。 車「さっ、どうぞ!」 デレット「さぁ、早く、長官! ヘリコプターはあっちです。早く逃げましょう」 武士「父さん! その前に、秘密兵器を解体して行かなきゃ!」 車「で、でも武士、今はひとまず逃げてさぁ、応援を頼んで来たほうがいいんじゃないの? 早く逃げようよ」 武士「その前にもし奴らが兵器を使ったら、一巻の終わりですよ。探偵長?」 車「うぅ~、しかしなぁ、武士」 鬼虎「武士の言うとおりだ! 車くん、何なら君1人で逃げたまえ。わしゃ、倅と行動をともにする!」 車「……わかりましたよ。ちぇっ、親子で俺に逆らうんだから、もう。かなわねぇよな」 武士「行こう!」 一方で男爵は、扉を開こうと奮闘している。 男爵 (武士、待ってろよ。しかし、ここから出られなきゃ、わしゃ捕まったのも同じ…… よし、こうなったらほかに出口を捜してやる) 周囲のあちこちを捜す男爵。 とある部屋にたくさんの木箱がある。 男爵 (何じゃ、この箱は? ──おぉっ、ダイナマイト!?) 武士たちは、兵器の製造場所を突き止める。 巨大ミサイルが無数に乱立している。 一同「うわぁ~っ!?」 武士「これはすごい…… こんなものが世界にバラ撒かれたら、この世は終わりだ!」 鬼虎「こんなに多くちゃ、我々の手に負えんな。よし。解体班に連絡して、応援をよこしてもらいたまえ」 声「フフフフフ…… フハハハハハ!」 武士たちを取り囲む、無数の海亀党の兵士たち。 武士「し、しまった!?」 将軍「苦労して造った秘密兵器を、そう簡単に破壊されてたまるものか。その前に、お前たちの体を粉々に爆破してやるわい。奴らを処刑場へ連れて行けぃ!」 武士たちは処刑場へ連行され、はりつけにされてしまう。 将軍「スイッチ・オン!」 レーザー光線が発射され、光線の軌跡が次第に一同へ近づいてゆく。 将軍「レーザー光線で足を、手を、そして胴体を! 近づく死の恐怖を、たっぷり味わうがいい!」 車「ぎゃあぁ~っ! 死にたくなぁい! 助けてくれぇ~っ! ポリマー、どうしたんだよぉ!? 助けに来てくれぇ~っ!」 鬼虎「た、武士!?」 武士「……」 一方で男爵は、電線を咥えて来て、端をダイナマイトに接触させる。 男爵 (準備完了。武士、待ってろよ) もう片方の電線の端を咥え、コンセントに差し込む。 電気の火花がでダイナマイトが引火し、大爆発する。 将軍「な、何事だ!?」 爆風で、男爵が処刑場にまでふっ飛ばされてくる。 武士「あっ、男爵!?」 男爵 (武士!) コウモリ「ヘルメットだ! ヘルメットを小僧に渡すな! えらいことになるぞぉ!」 男爵 (武士ぃ~っ!) 海亀党が男爵を追う。 男爵が渾身の力でポリメットを放り投げ、武士の頭にポリメットがかぶさる。 コウモリ「早くヘルメットを奪うんだ!」 鬼虎「た、武士!? お前、まさか!?」 レーザーは、車探偵長たちの体のすぐそばにまで近づいている。 テル「きゃあぁ~っ! 熱ぅい!」 車「たた、助けてくれぇ~っ!」 武士「最後まで正体は隠しておきたかったが…… 仕方ない!」 コウモリ「しまった!」 武士「転身! ポリマ──っっ!!」 声紋に反応し、ポリマー粒子がスーツとなって武士の体を覆ってゆく。 鬼虎「ああっ!?」 車「なななな、何と!?」 テル「た、武士がぁ!?」 破裏拳ポリマーとなった武士が、縛めを引きちぎり、海亀党に立ち向かう。 ポリマー「破ぁぁ裏ぃ拳──っっ!! うぅりゃあぁ──っ!!」 襲い来る海亀党に、ポリマーのパンチ、キックが炸裂。 ポリマー「破ぁ裏ぃ拳──っ!!」 将軍「撃てぇぇ!」 ポリマー「いやぁ──っっ!! 幻影ぇぇ──っ! 破裏拳──っっ!! おぉりゃあぁぁ──っっ!!」 銃劇の嵐をものともせず、ポリマーの大活躍が続く。 これまでの鬱憤を晴らすかのような大暴れで、次々に海亀党が蹴散らされてゆく。 将軍「えぇい、何をしておる!? 一度に攻撃をかけろぉ!」 ポリマー「ポリマーローラ──っっ!!」 ポリマーローラーの突進で、海亀党が一掃される。 ポリマー「おぉぉりゃああぁぁ──っっ!! でぇやあぁ──っっ!!」 最後にコウモリ男と将軍が壁面に叩きつけられ、とどめのキックの嵐が炸裂する。 こうして海亀党は最期を遂げ、車探偵長たちも解放された。 車「やったぁ~っ! お前がポリマーだったなんて、さすがの名探偵の俺も知らなかったよ! これで俺も有名になるぞ。何しろ、俺の助手がポリマーだったんだもんなぁ! ……でも俺の商売も、もう終わりだ。お前は鬼虎長官のところへ帰っちまうんだもんなぁ」 テル「武士がポリマーだったなんて……」 鬼虎「武士……」 ポリマー「父さん。俺、今まで隠していて、ごめんよ。これには、色々と……」 鬼虎「なぁに、いいさ。わしもお前にはずいぶん、助けてもらったからな。さて、話は後にして引き揚げるとするか。ポリマーくん」 ポリマー「えぇ。そうしますか、長官」 一同「アッハハハハハ!」 男爵 (やれやれ。やっと武士がポリマーだとわかってくれたか。もう、イライラしなくて済むわい) 数日後の車探偵事務所。 車探偵長が、旅支度をまとめている。 車「テル、色々と世話んなったなぁ…… ありがとよ。3年分の家賃、そのうちきっと払うかんな。じゃ、元気でな……」 テル「家賃なんか、いいわよ。餞別代りにあげるわ。それより…… 田舎へ帰って、どうする気?」 車「昔面倒を見た、田吾作でも訪ねるわ。じゃあな」 そこへ、武士が飛び込んで来る。 武士「ただいまぁ! あ、あれ? どうしたの、探偵長? その恰好は?」 車「それより武士! お前、今、何ってった? 確か『ただいま』って……?」 武士「えぇ。ここで助手をやること、許してくれたんだ。親父が。また、よろしくお願いしまぁ~す!」 車「ほ、本当か、おい!? バンザ──イ! こっちこっち!」 武士「探偵長!?」 車探偵長が、武士を探偵長である自分の座席に座らせる。 車「こっちだよ! 今日からお前が、いや、ポリマーくんが探偵長で、俺が助手になるよ。お茶でも入れましょうか、探偵長?」 武士「嫌だなぁ~。俺、気持ち悪いよ。今までどおりでいいよ」 テル「はい、お茶をどうぞ、探偵長」 武士「え……?」 テル「武士、大好きぃ!」 武士「い~っ!?」 男爵 (見ちゃおれんよ……) 車「我が探偵事務所も、これからは大繁盛するぞ! 年商10億! 盗聴機の調子も調整しておかなくっちゃあな。あぁ、忙しい忙しい!」 テル「武士ぃ~、部屋代なんかタダでいいから、ずっといてね。約束よ!」 武士「モテるのは嬉しいけど、これじゃ先が思いやられるよ…… あ~ぁ」 男爵 (やっぱり正体は隠してたほうが、働きやすかったかもね……) (終)
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タイトル 作成者 おもいっきり探偵団 覇悪怒組 匿名
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渚~帰ってきてくれよ~(泣) - 智也 2009-02-06 10 40 43
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タイトル 作成者 アイコ インカーネーション ジーク アソボット戦記五九 ジーク アルスラーン戦記 ジーク アルスラーン戦記 風塵乱舞 ジーク Yes!プリキュア5GoGo!お菓子の国のハッピーバースデイ ジーク Yes!プリキュア5 鏡の国のミラクル大冒険! ジーク 異世界はスマートフォンとともに。(アニメ版) W・サード 宇宙大帝ゴッドシグマ 逃亡者 宇宙の騎士テッカマン 逃亡者 宇宙の騎士テッカマンブレードII 逃亡者 ウルヴァリン ジーク ウルトラマン超闘士激伝 W・サード ウルトラマン ジーク F-ZERO ファルコン伝説 ジーク おジャ魔女どれみドッカ~ン! ジーク おとぎ銃士 赤ずきん ジーク
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マオ「雲南省の省都、昆明に到着した僕たちはその日、宿泊先で仕事の依頼を受けた。それで明日から数日間、昆明郊外にある「星漢村」の名士、揚氏宅に泊まりこんで、朝晩の料理を担当することになったんだ」 「西華旅社」という菜館でマオとシロウが夕食を食べていた。 シロウ「幸運だったねマオ兄!!」 マオ「うん、ほとんど路銀が底ついてたからね。うまい具合に仕事が見つかって助かったよ。 男性「・・・・」 マオ「しかしこの宿の食事は旨いね。特にこのつけ麺・・・!!」 シロウ「そうそう、スープがいつまでも熱々で冷めないし」 マオ「米の麺というのも珍しいよ」 女性店員「フフ・・・これは雲南名菜で‘渡橋麺‘っていうのよ」 マオ「‘渡橋麺‘!?」 女性店員「そう・・・昔、この地方に湖の孤島の書斎で科挙の受験勉強に励む若者がいたの・・・」 第35話 星の彼方 女性店員「彼の妻は毎日孤島へ食事を運んだけど運ぶ途中でどうしても冷めてしまう。何とか夫にあたたかい料理を届けたいと思った彼は一案を思いついたの。黄色い鶏油(ジーユー)が浮くほどの熱い鶏スープを作り、別にゆでたそばと煮た鶏肉を添えて運んだのよ」 「鶏の脂が表面を覆ってスープは冷めず、麺もその場でつけるのでのびない。大変喜んだ夫は妻に料理名をたずねた・・・妻はいつも渡るその橋から‘渡橋麺‘と名づけたそうよ。ね、ね、ロマンチックな‘愛の麺‘が橋を渡るのよ・・・!!」 シロウ「・・・なんかウソくせーよ。ありがちじゃん、そういう作り話」 女性店員「夢のないガキね!!」 女性店員が菜譜をへし折った。 男「う・・・うう・・・くく・・・うおお・・・・!!い・・いい話です。何度聞いても涙が止まりません・・・!!」 マオとシロウと相席だった男が大泣きしていた。 シロウ「・・・・」 男「く・・・・くう~~~~」 女性店員「・・・またか・・・・いいかげんにしてほしいわ」 シロウ「何なの、あの人?」 女性店員「何でも・・北京へ何年か行ってたとかで最近帰郷してきたらしいんだけどもう一週間もこの宿屋に滞在してんのよ。家へも帰らないで・・・・」 男「う・・・うう、ティアさん。許して下さい、僕を許して・・・」 女性店員「毎日ああやって飲んだくれて、急に泣き出したり謎のうわごとつぶやいたり・・・あぶないのよ・・・やたら宿の中うろついて他の客にも迷惑だし・・・そろそろ出てってもらわないとねー」 男「ぬお―――っ」 シロウ「何か・・悩みでもあるのかな~」 女性店員「さーね、キョーミないわ」 マオ「・・・・・」 シロウ「マ、マオ兄。屋台街へでもくり出そうよ。ちょっと気分が湿っちゃったよ」 マオ「う・・うん・・・」 マオ「な、何でこんなにバカみたいに買いこむんだよ、もう一文無しだよ!!」 シロウ「大丈夫大丈夫、また明日から星漢村でたっぷり稼げるんだから」 シロウ「!?」 マオとシロウが部屋に入ると、あの男が寝ていた。 シロウ「さ、さっきの兄ちゃん・・・!!こら――――!!他人の部屋で勝手に寝るな――――!!」 「~~だめだ、マオ兄、泥酔してる・・・」 マオ「仕方ない・・とりあえず寝台に・・・」 シロウ「もー、めんどくさいねー」 マオ「揚さんの家でなに作ろうかな・・・・」 シロウ「このもちもおいしいな・・・」 男「そ、そんなライアさん・・・待って下さい、あ・・・ちょっと・・・・!!ラ、ライアさァん!!」 男が飛び起きた。 男「あ・・・・」 シロウ「ねえ、ライアさんて」 マオ「誰・・・?」 男がマオとシロウの手を取った。 マオ・シロウ「「!?」」 男「・・・・・!!ありがとう、ありがとう・・・・!!誰も訊いてくれなくて・・・・!!」 男ことイグルが語り始めた。 イグル「ライアさんは・・・僕、イグルの生まれたこの近くの村に住んでいるはずの僕の婚約者です・・・」 マオ「婚約者・・・・!?」 イグル「ふ・・・美人で上品で、体型(プロポーション)抜群で気立てがよくて料理が上手で声が可愛くて、白鷺が舞うように動きカナリアがさえずるように歌う、僕にはもったいないくらいの女性でした・・・」 マオ「・・・・」 イグル「いや、そもそも彼女は名家の生まれで僕のような貧乏書生にはとてもとても手の届く人じゃなかったんんです。それなのに・・・僕が科挙の受験勉強をしてるいると毎晩のように家をぬけ出してきて・・・」 ライア「イグルさん・・・いる?いつもの夜食とこっちはお茶ね・・・♡」 イグル「い・・・いつもすみません、お嬢さん・・・!!」 ライア「お・・おいしい・・?」 イグル「て、帝都の行程でもこんなご馳走は口にできますまい・・・!!」 ライア「大げさなんだから・・・!!」 イグル「彼女の家は川の対岸だったから、運ぶ間に冷めないようにと、いつも饅頭の生地の中にスープを閉じこめて持ってきてくれるんです。口の中で生地が破れ、一杯に広がる熱いスープの豊かなコク・・・実際、極上の味でした・・・」 マオ「ま・・・まるで‘渡橋麺‘を地で行く話だ・・・」 シロウ「ほんとにいんのか、そんな女・・・!!」 ライア「ね、イグルさん、明日も来ていい?迷惑じゃないかしら・・・」 イグル「ライアさん!どうして僕なんかのためにそれほど・・・」 ライア「そ・・・それは・・・無目的に昆名(まち)で遊んでる村の男達と違って・・・その・・あなたが―――一途な夢を持ってるからなの・・・昼間の畑仕事でボロボロになった体にムチ打ち、毎晩命を削って書物と向かい合ってる―――そんなあなたの一途さを想う度・・・あたし・・胸が張り裂けるように切なくて・・・」 ライアがイグルの手を取った。 イグル「!!」 ライア「お願い・・・もし迷惑じゃなかったら、あなたの夢を応援させて・・・!!」 イグル「ラ、ライアさん・・・」 シロウ「でも、さっききいた話だと、あんた北京へ何年も行ってたって・・」 イグル「・・・そうなんです・・・それが・・間違いだったのかもしれません・・」 「彼女の応援が何よりの支えとなって、僕は郷次(科挙の一次試験)に合格・・・ライアさんは自分のことのように喜んでくれました・・・」 「その晩、僕の求婚を彼女は喜びの涙で頬を濡らしながら、受け入れてくれたのです」 イグル「ライアさん・・・僕にはあなたが必要だ・・・!!一生そばにいてほしい・・・!!」 ライア「イ・・・イグルさん・・・!!」 イグル「会試(二次試験)と殿試(最終試験)は北京で行われます」 イグル「必ず‘凱旋‘してあなたを幸せにしてみせる・・・!!」 ライア「思う存分頑張って・・・!!ずっと待ってるから・・・!!」 イグル「彼女の愛と村中の期待を一身に、僕は北京へ旅立ちました」 「北京・・・!!中国四千年の叡智と文化―――その全てが結集された煌びやかな都に僕の胸は高鳴りました。あまたの文物、巨大な建造物、洗練された人々・・・田舎育ちの僕には何もかも刺激的すぎたのです。それでも初めはライアさんからの手紙を励みに猛勉強し、‘会試‘は順調に突破しました。しかし・・・!!」 「その頃を境に僕の心を都そのものが急速に支配するようになり、愚かにも故郷への想いは徐々に薄らいでいったのです」 「二年・・三年・・・と徒会の生活に浸るうち、ライアさんから届く手紙への返事さえ忘れがちになり、 ついには彼女からの手紙も途絶えました・・・そして今回ようやく‘殿試‘に合格し故郷に錦を飾ろうと主撃った時、初めて自分の犯してきた過ちに気づいたのです」 マオ「で、‘殿試‘に合格!?す、すごい~~~~」 シロウ「何だよ、めでたく受かったんならとっととそのライアさんて人に報告に行けばいいじゃないか」 イグル「わからないのですか!?あなた達には僕の気持ちが!!故郷を離れて五年、彼女との連絡が途絶えて二年・・・ライアさんの村一番の器量良し、 しかももう‘適婚期‘を過ぎかけた女盛り・・・今頃はもしかして僕以外の男性と・・・」 「・・・だとしたら、‘凱旋‘どころか僕はただの‘道化師‘です・・・だから懐かしい星漢村にも脚を踏み入れられず、こうして・・・」 マオ「・・・ん!?星漢村・・・・!? シロウ「星漢村なら明日オレたちが仕事で行くところだよ」 マオ「揚さん邸で料理を作るんだ」 イグル「え!?ヤ・・・揚さん・・・・!?」 翌朝。 マオ「まさか揚さんのところのお嬢さんがライアさんだったとはね・・・」 イグル「婚約したとき、これと同じ神樹の腕輪を彼女と交換しました。彼女が僕を忘れてないなら、腕にはめているはずです」 マオ「とにかく約束したんだ、ライアさんの気持ちを確かめないと・・・」 シロウ「イグル兄ちゃんにいい報告ができるといいね、マオ兄」 「へェー・・・この川が「小銀河」かァ・・・」 「何でそんな名前つけたんだろうね?」 「さあ・・・」 「村の名前も「星漢」(=銀河)だし、何か由来はあるんだろうね」 「ライアさんはこの橋を渡って饅頭を届けたのかな」 「かもね・・・」 星漢村、揚氏邸。 揚「いやいや・・・お待ちいたしておりました、劉師傅。遠路はるばるようこそ・・・!!わたくしがヤンでございます、おウワサはかねがね・・・」 「おーい、ライア!!ライアはおらんか――――!!おまえも挨拶なさい」 マオ・シロウ「「!!」」 ライア「あら、お父さま、もういらしたの?」 マオ「!!」 ライア「娘のライアです、お会いできて光栄ですわ♡かわいいコックさんに!!」 シロウ(イ、イグル兄ちゃんのノロケ話、マジだったのか・・・!!) マオ(風の吹き抜けるような美人だ・・・) シロウ(マ、マオ兄、神樹の腕輪・・・・!!) マオ(し・・・してない・・・!!ってことは・・・!!) 揚「これから一週間くらい、この娘のことで人の出入りも多いもので・・・料理の方、よろしくお願いします」 シロウ「やべえよ・・・」 その後、ライアの元に5人の男達が集ってきた。 シロウ(マ、マオ兄・・何だこの張りつめた空気は・・・!!) マオ(わ、わかんないけど、何かイヤな予感が・・・・) 揚「さァ、ライア、どの肩にもらっていただくのだ?」 マオ・シロウ「「はう!!」」 ライア「・・・・・」 揚「私もいいかげん初孫の顔を拝まんと不安でな・・皆さんへのお返事もそういつまでもお待ちいただくわけにもいくまい、ライア。 おまえのような嫁に行き遅れた娘に―――こんなに立派な青年達が名乗りを挙げて下さっているのだぞ。滅多にある話ではあるまい・・・」 村役場勤務、ハリィ(29)「ライアお嬢さん、迷うことはありません。この心も体も全てあなたのものです・・・!!」 医師、グレイ(21)「小指の糸をしっかりたぐって下さい、私と結ばれる運命に気づくはずだ」 占星術師、ケイ(25)「あなたの未来が見える・・・私の懐の中にあなたがいる・・・」 清朝武官、チュン(30)「ぼ・・僕は・・・僕は死にましょん!!あなたが好きだから!!」 商人、ソウキョ(25)「五十年後の君も今と変わらず愛している!!」 ライア「・・・・わかりました。あと・・・三日ほどお時間いただけますか・・・?三日後の夜、どなたにもらっていただくとはっきりとお返事いたします・・・!!ごめんなさい、まだ決めかねちゃって♡」 男達「「「おお・・・・!!」」」 シロウ「どうすんだよ、マオ兄・・・神樹の腕輪もしてなかったし・・それに見たろ?さっきのライアさん。あれは本気であの五人のうち誰にしようか迷ってる様子だった・・・!!いや・・たぶんもう二人ぐらいにしぼってあって、どっちにするかをあと三日で決めるって感じだ・・・・!!」 マオ「確かに・・・まさか・・・もう、イグルさんのことは完全にふっ切れちゃったのかな・・・」 シロウ「あるいは全部イグル兄ちゃんの妄想だったとか」 マオ「そりゃひどいよ、シロー」 シロウ「どうすんだよ、マオ兄」 マオ「うーん・・・・・・ありのままを報告するしかないよ・・・」 報告を受けたイグルは、驚愕し、気絶した。 シロウ「イグル兄ちゃん!!しっかりしろ!!人生ライアさんだけじゃないよ!!」 イグルはシロウのビンタでたたき起こされた。 イグル「・・・・・そうですか・・・・そんなに―――ふっ切れた表情で・・・ひ・・・ひとつだけ教えて下さい・・ライアさんは今でもキレイですか・・・」 マオ「そ・・・それはもう・・・!!」 シロウ「ハンパじゃないよな・・・・」 イグル「・・・・・」 イグルがマオの首を掴み、揺さぶりだした。 イグル「ほ、他に報告はないんですかマオ君!!肉まんを食べながらふと寂しそうな顔をしたとか、 窓から懐かしそうに「小銀河」にかかる橋を見てたとか、胸の谷間に何やら光る輪っからしきものが挟まってたとかァ」 マオ「ふ―――死ぬかと思った・・・」 シロウ「アブナすぎるぜあの兄ちゃん」 マオ「いいかシロウ、とにかく三日間ライアさんを張るぞ」 シロウ「応」 マオ「饅頭の中に何とスープを閉じこめてみました!!」 シロウ「おいしいでしょ!!」 ライア「とっても・・・♡」 マオ「・・・・そ、それだけ・・・!?」 シロウ「何か想い出さない!?」 シロウ「ライア姉ちゃん、オレいつか科挙を受けるよ。将来は北京へ行って高級官僚だい!!」 ライア「ホントに!?ガンバってね♡」 シロウ「・・・・!!」 入浴するライアをシロウが覗いている。 シロウ(うおお・・・・ライア姉ちゃん、着やせするタイプだったんだ・・・♡た、たまんねえよ) マオ「どうだシロウ、体のどこかに輪っかつけてないか・・・・?」 シロウ「乳輪なら見えるよ」 マオ「バカ―――――!!!」 シロウ「痛ッ」 ライア「すごいわマオ君、‘渡橋麺‘なんて作れるんだ。さすが特級厨師♡」 マオ「い・・・いや・・・そうじゃなくて・・・」 ライア「シロウくーん、気をつけてねー。川に落ちたら危ないわよ―――!!」 そして三日後・・・ マオ(だめだ・・・手のほどこしようもないほど、ふっ切れてる・・・) イグル「・・・・そうですか・・・三日間、何の変化もなく幸せそうに・・・・・ありがとう・・・何だか安心してしまいました・・・」 シロウ「・・・いちおう、今夜とび入りで参加してみたら?」 イグル「いえ・・・僕の出現はかえって彼女を不幸にするでしょう・・・もう・・・・いいです・・・彼女が本当に幸せであるなら、僕はそれでいいんです」 マオ「イグルさん、この腕輪借りていい?」 イグル「ええ・・・どこへでも持っていって下さい・・」 シロウ「マ、マオ兄どうすんのさ。今さらそんなもの・・」 マオ「いいかシロウ、時間は無いぞ。人を幸せにするのが料理・・・―――ならば時には――――人の本当の幸せを確認するのも、料理かもしれない・・・!!」 シロウ「マ・・マオ兄・・・!!」 グレイ達5人が集まり、ライアは花の冠を持っていた。 揚「さあ・・・いよいよだよライア・・・おまえの選んだ男性の首におかけしなさい」 ライア「はいお父様・・・・」 グレイ「・・・・」 ライア「・・・・・」 そこへ大鍋を持ったマオとシロウが入ってきた。 マオ「お待ちどうさまァ――――!!!ライアさん!!ある人からあなたへの婚約祝賀ッ料理!!お届けに参りました!!」 ライア「ある人・・・!?」 シロウ「見よ!!劉昴星特製、麺料理だい!!」 シロウが大鍋の蓋を取ると、その中は黒い液体で満ちていた。 揚「これはまた大きな鍋に真っ黒い液体・・・!!これは本当に料理ですか・・・・!?」 ライア「マ・・・マオ君、ある人って・・・!?」 ハリィ「あのね・・・リ・・・劉師傅、‘祝賀料理‘もいいんだが、今大事なところで・・・」 マオ「室内の明かりを全部消せ、シロウ!!」 シロウ「応!!」 シロウが明かりを消していった。 「な、何てことするんだ、劉師傅!!月明かりだけになっちゃったじゃないか!!」 チュン「え・・・・!?」 ケイ「あ・・・!!」 ソウキョ「ああッ!!」 「こ、これは宇宙!!銀河が卓上に煌めいている――――!!!」 「つ・・・月明かりに照らされ、巨大な器に無数の星々が瞬いて・・・!!」 「「宇宙」を見下ろすなんて!!なんという超現実(シュール)な光景なんだ!!」 マオ「‘銀河麺‘完成了(かんせい)!!」 シロウ「間に合った―――――!!」 マオ「ちょうちょうたり牽牛星、きょうきょうたり河漢の女。 繊繊として素手を挙げ、札札として機樗を弄す。 終日、章を成さず、泣沸零つること雨の如し」 (「文選」古詩十九首第十首) グレイ「そ、それが「七夕」伝説の・・・・!!」 マオ「そうです。器の中で‘銀河‘の両側にひときわ光を放つ二星こそ、牽牛星と織女星です。 伝説によれば天の川に隔てられた牽牛と織女は年に一度、七月七日にしか会えずとも、永遠の愛を貫いたといいます」 「なるほど・・・婚約する二人の永遠の愛を願っての祝賀料理とは・・・・!!」 「誰かは知らんがイキなヤツだ・・」 ライア「・・・・・」 「劉師傅!!」 「何故光るんだ!?」 「星屑のように光るこの物体は何なんだ!?」 ライア「・・・・」 マオ「・・・・・」 ライア「・・・・?」 マオ「まァとりあえず、冷めないうちにお食べ下さい」 揚「真っ黒な液体――――‘闇‘にまみれた麺とは・・・!!これは一体・・・・!?」 シロウ「その黒いのはイカスミさ、揚大人」 揚「ほう・・・・!!イカスミとは・・・・!!これはこれは珍しい・・・!!」 揚が麺をすすった。 揚「ほう・・・・!!なんとコクのある、不思議な味・・・・!!」 ハリィたち「おお・・・!!イカスミ独特の舌ざわりとコクを玉ねぎやニンニク他の調味料が見事なまでに引き立てている・・・!!」 「さらに濃厚な味に耐えるすさまじい麺のコシ!!」 「コクがあるのに決してしつこくない!!」 「食べ出したら止まらぬ旨さだ・・・・!!」 ライア「・・・・マ・・・マオ君・・・漆黒のイカスミの上で煌めくこの粉は・・・もしかして・・・」 マオ「それは真珠の粉です」 チュン「し・・・真珠・・・!!なんと破天荒な・・・・!!」 マオ「真珠は宝石だけでなく、食材としても―――特に解毒の薬膳として――――使われます。祝賀料理に煌びやかな華を添え、ライアさんの末長い長寿を願う依頼人の祈りがこめられています」 「見た目の神秘的な美しさにとどまらず、味と効能にまでスキのない配慮を・・・・!!」 「なんと貴重で格調高い料理だ・・・!!」 ハリィ「しかし内陸のこの地方では真珠なぞ滅多にお目にかかれない品物・・・どうやって手に入れたのだ・・・」 ライア(ま・・・まさか・・・) マオはイグルから預かった腕輪を見せた。 ライア「マ・・・マオ君・・・まさか・・・これは・・・」 マオ「ごめんなさい・・・大切な真珠・・・・砕いちゃいました・・・」 ライア「そ・・・その人は・・今どこに・・・!?」 マオ「河の向こうの旅籠に・・・」 ライア「・・・・・!!!マ、マオ君!!シロウ君!!ちょっとそこで待ってて!!」 マオ「!!・・・・・・!!」 シロウ「マオ兄・・・・!!」 揚「ラ、ライア!!どこへ行くのだ」 チュン「ライアさんお返事を!!」 ライア「私の答えは――――もう決まっています・・・!!」 イグルの元にシロウが駆け込んできた。 イグル「!!」 シロウ「イグル兄ちゃん!!これライアさんから」 イグル「え!?」 イグルに渡されたのは、真珠の腕輪を付けた包みだった。 イグル「シ・・・シロウ君、これは・・・ライアさんの・・・!!」 包みの中には饅頭が入っていた。 イグル「あ・・あ・・・ああ・・・!!」 イグルが饅頭を食べ、涙を流した。 イグル「う・・うう・・・!!ライアさん・・・!!」 (か・・・変わらない・・・!!あの頃のままの味だ・・・!!) イグルが外へ飛び出し、シロウが追いかける。 シロウ「ま、待ってくれよ―――イグルの兄ちゃ―――ん」 イグルが「小銀河」にかかる橋に着くと、そこにはライアとマオ達がいた。 イグルとライアが抱き合い、涙を流す。 ライア「・・・お・・・おかしいな・・・もう泣きすぎて、涙、枯れちゃってたはずだったのに・・・」 イグル「どれだけ言葉を尽くしても、僕の罪を消し去ることはできない・・・」 ライア「その罪は・・・一生かけて償ってね、イグルさん・・・」 イグル「ライアさん・・・」 ソウキョ「反則だぜイグル・・・今になって凱旋するなんて・・・」 チュン「‘大本命‘が現れちゃ撤退するしかねえか・・・」 マオ「まるで天の川にかかる橋のようだね」 シロウ「オレたちの往復した‘愛のかけ橋‘さ。マ・・・マオ兄・・・川に橋があんなにキレイに映って・・・」 マオ「なるほど・・・だから、『小銀河』っていうのか・・・」 翌朝。 マオ「夕べの宴会・・・イグルさん幸せそうだったね・・・」 シロウ「ライア姉ちゃんも輪をかけてキレイだったよ」 イグル「マオ君、シロウ君・・・君達への感謝の気持ちは筆舌に尽くし難い・・・!!とにかく飲んでくれ!!」 マオ「いや・・・お酒はまだ・・・」 チュン「イグルてめえ!!他人に飲ませてる場合じゃねえぞ!!飲むのはきさまだ!!」 ソウキョ「おりゃ」 イグル「ええ~~~~~!?もうカンベンしてよ~~~~!!」 チュン「だめだ!!ライアさんかっさらわれたオレらの悲しみごと全部飲みこめ!!」 ライア「五年も待たされたあたしの悲しみもよ♡」 イグル「そんな―――ライアさんまで――――」 揚「くう―――やっと孫の顔が拝めるわい!!」 マオ「・・・・」 (そういえばメイリィ・・・・元気にしてるかな・・・) 「・・・・」 メイリィ「マオのいない間にうんとお料理上達してるからね♡」 シロウ「え・・・・!?広州へ・・・!?」 マオ「へへ・・・急に懐かしくなってきちゃってね。シロウも行くだろ?」 シロウ「え!?オレも行っていいの!?」 マオ「まじめに修行するならね」 シロウ「先生!!一生ついていきます」 マオ「いちいちひっつくなよ、暑苦しいよ」 シロウ「そんな冷たいこと言わないでよマオ兄!!僕が行き倒れてもいいの!?」 マオとシロウは、広州への道を歩き出した―――― (真・中華一番!につづく)
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